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レポート

2018.12.13
 

小田原クリエイターレポート【沖山翔也さん】

沖山さんの笑顔
2017年末に開催された、「第2回小田原PR動画コンテスト」
一般部門で見事グランプリに輝いた俳優・クリエイターの沖山翔也さん。

幼いころから漠然と「俳優」という職業に憧れていた。
好きな映画は「レオン」と「GO」。
生まれてから20代半ばまで、小田原で過ごし、その後上京。
現在も、俳優・そしてクリエイターとしてその道を邁進している。

第2回小田原PR動画コンテストに投稿された「ひだまり」では、監督・脚本・主演という形で作品をトータルプロデュース。
今回の作品が、自身初の監督作品だった。

クリエイターとしての原点、PR動画に込めた想い、そして今後の展望について話を伺った。

作品に絶対いれたかった「海」と「朝日」、そして地元の風景。

ーコンテストはどうやって知りましたか?
小田原PR動画コンテストは、インターネットで検索して知りました。なんか面白そうだな、と思ったのと、僕の地元である小田原をテーマにして作品をつくってみたいなと思い、撮影し作品をつくりました。テーマが『小田原のチカラ』という漠然としたテーマだったので、最初はどのような作品にしようか悩みましたが、逆に『しばられていないから、やりたいことをやれるな』と思い、自由に考えられました。
絶対に作品に入れたかったのは、小田原の『海』と『朝日』で、最後のシーンはそれにしようと決めて、そこから逆算して考えていきました。

『海』と『朝日』からチカラをもらう → なにかを悩んでいる・かかえている → チカラをもらえる場所に帰る。

という設定にしました。
御幸の浜からの朝日
「ひだまり」より。ラストシーンは国府津海岸の朝日だ。
公園のシーン

「ひだまり」冒頭の公園のシーン。

あと、作品の冒頭で僕が座っている池袋の公園も入れたかったです。
僕が夢描いた場所と、地元がつながる感じを出したいなと思って選びました。
俳優の窪塚洋介さんが好きなんですが、窪塚さんが出演していた「池袋ウエストゲートパーク」を意識した、というところもあります。

伝えたかった思い、そして素晴らしい音楽

ー作品を作るうえで意識したことはありますか?
小田原のPRなので、ご飯と漁港は外せないな、と。あとは、僕は地元が小田原市の田島なので、地元の風景は入れたかったですね。僕が育った半径5メートルの世界を表現したかったですし、身近だったもののほうが偽りなく等身大で描けるなという思いもありました。
なので、ロケ場所に悩んだり、ということはなかったですね。地元の景色を映せば、それだけで絵になると思ってました。
田島の景色、すごく良くないですか? 田んぼとか御殿場線の景色とか大好きなんです。田んぼのなかを御殿場線を走る夕暮れ時の景色が本当に最高で、正直、小田原の人でも知らない人もいると思うんですけど、この作品を通じて知ってくれたらうれしいですね。

小田原出身の方や小田原以外の出身の方にも、この作品を通じて自分の地元を思い出してもらいたいです。
ほっこりする、というか、みんな育った場所がどこかにあるということを思い出してくれたらうれしいですね。

僕はこの作品を、育ててくれたまちといつもチカラをくれる沢山の人への『恩返し』という思いをこめて作りました。ありふれた言葉になってしまいますが、20年以上育ててくれたまちなので、『感謝』ですね、本当に。
今回の作品を作るにあたり、たくさんの方のご協力がありました。本当に感謝です。そんな人の温かさも小田原の魅力の一つ。作品を通してそんなことも感じて頂けたら嬉しいです。
育った街小田原へ感謝と尊敬と愛を込めて。
御殿場線が走る

「ひだまり」より。御殿場線が走り抜ける。

富士山

「ひだまり」より。小田原から見える富士山。

ー流れる音楽がとても印象的ですよね
音楽は出来上がった映像を見せて、それに合わせてつくってもらいました。
映像と音楽、とてもマッチしてますよね。これは僕の力ではなく、音楽をつくってくれた方の力だと思います。
最初、映像にはセリフの字幕もつけていたんですけど、音楽がとてもよかったので、『これは字幕なしでも伝わるな』と思い音楽だけにしました。
ー作品をつくる上で苦労したことはありますか?
今回の応募規定が『60秒以内』だったので、短い尺の中でどのようにドラマにするのか、どのように完結させるのか、ということは苦労しました。詰め込みすぎてはごちゃごちゃになってしまうし、あまり情報がないと薄すぎてしまうのでバランスをとることは大変でした。
あとは、今回はじめて監督をやってみてわかったことなんですけど、カメラマンや役者とのイメージの共有が難しかったです。
絵コンテも僕が描いて、それを見せた上で撮影するんですけど、それでも出来上がってみると「なんか違うな」と思うところがあって、そこは妥協せずに話し合いながら作っていきました。

映像をつくるおもしろさ、小田原を撮るおもしろさ。

ー最近の、映像や動画に対する思いや、第3回小田原PR動画コンテストに応募したい方にメッセージがあれば教えてください
誰でも作品を作って表現できる時代になって、いろんな可能性が広がっていると思います。スマートフォン1つあれば、映画もできてしまう時代なので、ある意味すごいチャンスだと思います。やってみようという思いさえあれば、作品がつくれる。もし、興味が少しでもあるのであれば、映像をつくってみるべきだと思います。
ーロケーションとして小田原のまちはどうですか?
小田原は海あり、山あり、街ありで恵まれてると思います。幅広いですよね。あとは、なんというか、”街に味がある” 気がします。うまく説明できないんですけど、小田原城だったりずっと続いてきた歴史があるからなのか、なにか味のある空気が土地に根付いている感じがしますね。だからなのか、肉眼で見ている小田原と、カメラ越しに見る小田原ってまったく違うんです。カメラからのぞいてみることで、”普段とは違う小田原”を見ることができるんです。
お城と沖山さん

映像で小田原を盛り上げたい。

ー今後の展望について教えてください
役者としてもっとキャリアを高めたいという思いはもちろんあります。それだけではなくて、映像でもっと小田原を盛り上げたいと思っています。
僕が学生のときは、役者や映画に関わりたいと思っても、活動の場が少なくハードルが高かったんです。都内だとそういう場が沢山あるんですけど、小田原では挑戦できる環境がない、それで夢や目標をあきらめてしまってはもったいないと思うんですよね。
もっとチャレンジできる環境を身近にできるような活動や、仕掛けを考えていきたいと思っています。
小田原でもできる”。それをテーマに活動していきたいですね。

実は今回の作品「ひだまり」を見たことがきっかけでいろいろな人と出会えて、その出会いのなかで、”映像で小田原を盛り上げる”ということが具現化できそうなんです。
まさに、作品を通じての出会いです。この作品をつくったから、このコンテストがあったからこその出会いにめぐりあえたんです。
僕は、小田原をクリエイターたちの交流が生まれるまちにしたいと思ってます。
せっかく都内に近いですし、もっといろんな地域のクリエイターたちが集う環境になっても良いと思うんですよね。
なかなか難しいとは思うんですけど、それを目指して頑張って行きたいです!
笑顔の沖山さん
「もっと面白いことをやっていきたいですね!」と明るく語る沖山さん。

第2回小田原PR動画コンテスト 一般部門グランプリ受賞作品「ひだまり」

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