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移住

2017.12.01

小田原移住レポート【村山さん】

人とものと空気が流れている気持ちのよい土地

村山さん夫妻

村山さん夫妻

小田原へは妻と観光で来たのが最初でした。「人とものと空気が流れている気持ちの良い土地」というのが私たちの印象でした。

暖かい季節の天気の良い日だったように記憶していますが、小田原城近くを観光中に海からの風とお城前を行きかう人々の流れに、都会の人の流れとは違う、「東海道」という交通の要所特有の活気があったように感じました。

そして家探しの際にもう一度神奈川に来るのですが、妻と予定を合わせられたのがちょうど関東で記録的大雪の日で、物件を見ようにも三浦半島や藤沢方面では不動産屋さんも車が出せず大変難儀をしていました。また、陶芸を始めたいと伝えると紹介してもらえる物件も少なく、あせりが募っていたタイミングでした。
豆皿
ところが小田原に来ると雪はまったく降っておらず、また、不動産屋へ行くととてものんきに「小田原は雪は積もりませんからねぇ。はぁ、陶芸ですか、いいですねえ」と言われ、なんて平和な土地なんだとほっとしたのを覚えています。

のんびりとした雰囲気に惹かれ越してきましたが、今もその印象はかわっていません。小田原へは2014 年4 月、結婚を機に引っ越してきました。

私が千葉県出身、妻が静岡県出身なので、お互いの実家のあいだ、海が近い土地に住みたい、かつ交通の便がいいところ、、、となんとなく神奈川県で家探しをしていました。

勤め人を辞め陶芸をはじめるにあたって地域のしばりはなく、横浜から始まり三浦半島、厚木、藤沢、平塚と家探しをしていく中で、家賃相場と直感で小田原に流れ着きました。

小田原の最初の住まいは、御殿場線沿いの下曽我の近くのアパートで、いつもは静かな土地ですが梅の季節には「曽我の梅林」を見にくる旅行者で賑わったのが印象的でした。

その後、制作に手狭になり工房兼住居を探し、2015 年12 月に現在の浜町へと移りました。

たくさんの方の助けを得られた

豆皿
起業というわけではないですが、ものづくりを続けていきたい、それで生活をしていきたいというイメージはずっと持っていました。デザイン(妻)や卸、小売(私)の仕事を経て、陶芸の修行をして、30 歳で独立しました。

陶芸一本で夫婦ふたり生計を立てていくのは難しいと今でも思っていますが、どうにか3年たちました。3 年間やってこれたのは、いろいろなタイミングや縁に恵まれた結果だと思います。

人とものと空気が流れている気持ちのよい土地

キカキカク豆皿
特に、浜町の物件で陶芸を許可してくださった大家さんと、それを仲介し細やかなフォローとアドバイスをくださった旧三福不動産の方々が大きな助けになりました。

そして、毎月上府中公園で開催しているクラフトマーケット「カミイチ」と、お隣の大磯町でおなじく毎月開催している「大磯市」での販売とお客様との関わりも、今の仕事の大きな土台になっています。

越してきてまだ3 年で、制作中は家にこもりきり、作品を展示販売する場所もまちまちなので、積極的に地域へ関われているというわけではないのですが、カミイチや大磯市などのクラフトマーケットのつながりで大磯のギャラリーで個展を開いたり、旧三福不動産の方の紹介で茅ヶ崎のギャラリー(熊澤酒造内OKEBA)で個展の機会をいただいたり、どちらかといえばよそものである私たちを、周りにいる皆さんが温かく迎えてくれている、という風に感じています。

小田原暮らしはのんびりとしたペースで

きかきかく村上さん
妻は、出身地の静岡にはじまり茨城、東京、愛知、岐阜などあちこちで暮らしていたことがあるのですが、小田原はのんびり、穏やか、素直な人が多いと感じるそうです。
以前は、積雪のある寒い場所に住んでいたので、気温によっては陶芸で使う土や釉薬が凍ったり、窯の温度調整が難しく感じることもありましたが、小田原は暖かいので、そういった苦労はほぼなくなりました。何より、寒がりの妻が喜んでいます。
小田原の魅力は「人」にもあります。小田原の人と接していると、「細かいことはまぁいいか」という気持ちになってくるから不思議です。
制作の進行ペースは週単位ではないので、決まったお休みはないのですが、小田原城や海へ散歩にいったり、鴨宮のかもめ図書館でスケッチをしたり、箱根へふらりと行ったりあまりお金のかからない方法で気分転換をしています。

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