移住
【セミナー概要】11月7日開催 移住セミナー「移住者どうしでつながった3組による リアル小田原ライフ座談会」
令和3年11月7日、有楽町のふるさと回帰支援センターとオンラインにて移住セミナーを開催しました。
先輩移住者3名と「移住に関する課題」を話し合う座談会形式のセミナーでした。
先輩移住者が課題とどのように向き合ってきたのか、当日内容をご紹介します。
2017年移住
静岡県出身で都内勤務、小田原にJターンした1児のパパ。
自然も文化も豊かな環境で、のびのびと子供に育ってほしいと思い移住。
コロナ前は新幹線通勤、現在はテレワーク中心の働き方にチェンジ。
小田原の空気に癒されながら仕事をしている。
2020年移住
湘南生まれ、湘南育ち。IT企業に就職し、都内で6年ほど生活。
コロナ禍によるテレワーク実施のため都心に住む必要がなくなり、地元を通り越して単身小田原に移住。
アウトドアやDIYなど、都内ではなし得なかったのんびり暮らしを満喫中。
2018年移住
日々の暮らしに寄り添ってくれる雑貨や道具をセレクト・紹介するお店「sent.」のオーナー。福岡県出身。 2018年に移住&移店。都内勤務の夫と二人暮らし。休日は釣りやキャンプ、温泉など、小田原や小田原周辺のアクティビティを満喫している。
移住の課題その1:情報収集
情報収集はどのようにおこないましたか?
モチヅキさん:
現地のお店や不動産屋さん、移住者のブログなども参考にしました。
現地のお店は、観光客向けのお店というより、長く地域に住んでいるお店の人に話を聞きました。
参加したほうがよいイベントはありますか?
ハタさん:
まち歩きのイベントやローカルイベントに行くと地元の人と繋がりやすいです。
イベント主催者がSNSなどで情報を発信しているので、「#小田原」を調べると、良さそうなイベントの情報や、主催者のアカウントを見ることができます。複数のイベントに参加すると、同じようにイベントに参加している人と顔見知りになれる場合もあります。
小田原以外に検討した地域
モチヅキさん:
最初は都内への通勤が可能な横浜や湘南エリアを探していました。物件の内容や価格面で条件に合うものが見つからず、どんどん西へと行くと、「小田原」を見つけました。小田原であれば、新幹線通勤も可能ということに気がつき、また、在来線でも通えるギリギリの距離だったので候補地としました。
小田原市内のエリアについて
ハタさん:
エリアによってまちの表情が違うので、まち全体を見たほうが良いと思います。
実際に現地に行ってみると、「住みたい!」と直感的に思う場合もあると思うので、感覚を大事にする探し方も良いと思いますね。
また、どのような暮らしを考えているかによって、見方も変わると思います。
我が家は夫が新幹線通勤ということもあり、小田原駅周辺をみていました。車の有無でも生活スタイルが変わると思うので、その点も確認したほうが良いですね。
モチヅキさん:
たしかに、感覚は大事にしたほうがいいと思います。
市内を見てまわるときに、車・自転車・徒歩、それぞれの交通手段によって、受け取る印象が全く違うと思います。できれば、全ての交通手段を使って、回った時にどのように感じるか、といったことを参考にエリアを選ぶと良いかもしれません。
車を使った生活でいえば、「車を使ってショッピングモールに行き、買い物をする」というと、少し手間に思う方もいるかもしれませんが、やってみると意外と楽ですよ。そういった発見ができる可能性もあるので、いろいろ試してみることをおススメします。
「車はコストや手間がかかる」というマイナスなイメージだけでなくて、「車を使っていろんなところにいける」というイメージをすることも大切だと思います。
移住の課題その2:仕事
仕事は変えましたか、変えてないですか
モチヅキさん:
仕事は変えませんでしたが、仮に将来転職しようとしたとしても仕事が見つけられるという点で小田原を選んだ部分もあります。
小田原からであれば都内の会社へも通勤可能なので、都内の仕事も選択肢として考えることができます。
小田原で仕事を探すことはできますか
ヨコヤマさん:
業種や職種によりますが、市内で、都内と同じ条件で仕事を探すことは難しい場合もあるかもしれません。
企業の絶対数も都内と小田原市内を比べると少ないので。
ただ、起業など、ビジネスにチャレンジしやすい空気はまち全体に流れている気がします。
移住の課題その3:物件について
物件がなかなか見つからないですが、コツはありますか?
ハタさん:
毎日、不動産サイトの情報を見ることですね。人気の物件はすぐ無くなってしまうので。
あとは地元の不動産屋さんに具体的な情報を伝え、密に連絡を取って、条件に合う物件が出たらすぐに連絡をもらうという形が良いと思います。とはいえ、物件は縁の部分もありますので、移住の期限等がないようでしたら、気長に待つ必要がありますね。
ヨコヤマさん:
僕は逆に選ぶときは悩まないですね。選択肢が多いと悩んでしまうので、最低限必要な条件を決めて、その時選ぶことができる物件に自分の生活スタイルを合わせていきます。
おススメのエリアはありますか
ヨコヤマさん:
人それぞれなので一概にここ!とは言えないものの、個人的には国府津、根府川あたりが好きですね。下曽我あたりもねらい目だと思います。
共通していえるのは、どのエリアも懐かしい感じがして、小田原駅周辺とは違う空気感があることです。
ただ、物件が少ないエリアもあるので、住むかどうかは物件次第なところもあると思いますが、僕自身、将来的にはこれらのエリアに住む可能性はありますね。
土地購入の決め手は
ハタさん:
「利便性」と「価格」のバランスで決めました。
いざ買うとなると、いろいろな理想が出てきてしまうので、理想と現実をすり合わせることが大事だと思います。小田原の賃貸に住みながらの土地探しでしたので、あまり焦らず探せました。
住むにあたって妥協したこと
ハタさん:
予算次第だとは思いますが、小田原駅周辺にはあまり広い土地がないので、広さに惹かれて別のエリアの検討もしましたが、利便性を優先した結果、小田原駅周辺エリアを選びました。
条件と優先度を決めて土地を探していく形でしたね。
移住の課題その4:休日の過ごし方
ハタさん:
例えば、都内から箱根に行くとすると、基本的には渋滞に巻き込まれてしまうことが多いと思いますが、小田原であれば、ふらっと遊びに行く感覚で箱根や伊豆方面に行けるのはいいですね。少し早起きをすれば渋滞は避けれますし。
モチヅキさん:
たしかに渋滞はあまり気にならなくなりました。朝から御殿場や箱根に行ったとしても、お昼前には帰ってくることができますね。帰ってくる時は逆方向は渋滞していますが。
ハタさん:
長い渋滞を横目に見ながら帰ってくる感じですよね(笑)
ヨコヤマ:
寝坊したとしても、昼から行先を決めることもできますからね。
それに電車なら渋滞を避けられるので、箱根だったら電車で行くこともありますね。箱根湯本まで小田原駅から約15分なので、すぐに着きます。それに、箱根ぐらいなら自転車でも行けますからね。
自転車といえば、市内のキャンプ場(小田原市いこいの森)にも自転車で行ったことありますよ。午前中にキャンプ場へいって、午後は自転車を使って帰ってきたこともあります。
ハタさん:
ヨコヤマさんはいろんなところに自転車で行っているイメージがあります(笑)
平日の仕事終わりに箱根の温泉に行けるのもいいですよね。
モチヅキさん:
たしかに6時半に仕事が終われば、7時には温泉に入ってますね。
自分はキャンプが好きなので山梨や長野にキャンプに行きますが、小田原からだとアクセスしやすいです。首都高の渋滞にも巻き込まれにくいというのもいいですね。キャンプが好きな方は小田原を拠点にできると思います。
ヨコヤマさん:
逆に都内のイベントにも行く場合のアクセスも良いですよね。新幹線を使えばすぐ着きますので、イベントや買い物に行きやすいです。
移住の課題その5:生活コストについて
ハタさん:
基本的には都内より安くなると思います。あとは使うお金の量という点だけでなく、休日の過ごし方が変わることで「生活の質が変わる」という感じですね。
車はなくても生活できますが、あるとより楽しいと思います。小田原に住み始めて1年ぐらいは車なしで過ごしていました。カーシェアを使って、不便なく暮らしてましたが、車があったほうが生活の選択肢は増えると思いますね。
ヨコヤマさん:
車の維持費は安くなりました。都内に住んでいたころ、駐車場代は月額3万円でしたが、いまは家賃とセットなのでかかっていません。車の維持費だけで、月額5万円ぐらい安くなったと思います。
先ほど、モチヅキさんもおっしゃってましたが「車がないと生活できない」と考えるよりも、「車を持てる、車と生活ができる」というような形でプラスに考えたほうが良いと思います。
モチヅキさん:
都内に住んでいた時は、月額1万5千円ぐらいの駐車場を使っていましたが、150mぐらいバックしないといけない駐車場で大変でした。
ハタさん:
洋服や家具は市外で買うこともありますが、ネット通販もあるので困ることはないですね。また、日帰りで都内に行けるので、都会に買い物に行きたければ休みの日に行けます。
日々の生活の買い物はまったく問題ないですね。
食でいえば、魚屋さんが沢山あって楽しいです。いろいろな種類の魚が、スーパーにも、魚屋さんにもあって、眺めているだけでも楽しいです。
住んでいる人はみなさん、「推し」の魚屋さんを持ってますよね。
ヨコヤマさん:
料理が好きなので、季節ごとにいろいろな食材があることが楽しいです。魚も、都内の魚屋ではまず出会えない魚と出会えます。
買い物でいえば、都内にいたころはミネラルウォーターを買ってましたが、市内ももちろんですが箱根や秦野など小田原周辺のまちには湧き水があるので、お金をかけずに飲み水を調達できます。逆に、「水を探す」という楽しみが増えました。
移住の課題その6:周囲の人の理解・反応
モチヅキさん:
仕事でもプライベートでも「小田原に住んでいる人」として覚えてもらうことが多くなりました。会社の中で都内から移住を考えている人たちに、暮らしの情報などを尋ねられたりすることも増えました。
コロナ禍の前でも、終電で帰るのであれば、職場の飲み会は23時ぐらいまでは参加できるので、2次会3次会ぐらいまで参加できていましたね。
ハタさん:
「海が近くてうらやましい」と言われますが、小田原の人は都内は近いと思っているものの、都内の人から見ると遠いところに住んでいると思われてしまって、声がかかりづらくなったような気はします(笑)
移住の課題その7:知り合い
ヨコヤマさん:
飲み屋・飲食店に行くといろいろな人と繋がることができます。ハタさんとモチヅキさんとも、飲み屋での出会いからでした(笑)
みなさん暖かく受け入れてくれる土壌があるからなのか、飲食店のお客さん同士が仲良かったりすることが多くて、声をかけてくれたりして輪が広がっていきましたね。
ハタさん:
小さなサークルや、コミュニティもたくさんあるので、自分の興味がある分野でつながることができます。
かといって、囲い込むような空気もないので、気軽に参加することができます。
移住の課題その8:子育て環境
モチヅキさん:
子供たちは自然にも文化にも触れながらのびのびと育っている気がします。まちの中に自然が溶けこんでいるので、住んでいるだけで自然を感じることができますね。
一方で、小田原駅周辺エリアについていえば、遊具が少なく気軽に遊ばせられる場所が少ないように感じます。エリアによって公園の設備や数に差があるので、一度その点は住む前に確認したほうがいいかもしれません。
移住の課題その9:治安・安全
ヨコヤマさん:
治安については、住んでみて不安を感じたことはないですね。
ハタさん:
少し郊外のエリアにいくと、夜、明かりが暗いところもあるので、気になる人は気になるかもしれませんが、
自分は地方出身なので、田舎だと当たり前の景色ということでそこまで気になりませんでした。
モチヅキさん:
エリアによっては、お子さんが夜に帰ってくる場合は、迎えが必要と感じる場合もあるかもしれませんが、「治安が悪い地域がある」といった話は聞いたことはないですね。
高齢者になっても住むことができるまちかどうか
ヨコヤマさん:
元気な高齢者の方が多い印象ですね。田舎過ぎず、都会過ぎずの小田原はちょうどいい場所だと思います。大きい病院もクリニックも数多くありますし、高齢になってからも住みやすいと思います。
ハタさん:
病院という意味では、「自然の多い他市に移住したけれども、大きい病院が遠くて住みづらかったので、結果的に小田原に移住してきた」という方を何人か知っています。
災害について
モチヅキさん:
自然環境が魅力なので、逆にいえば自然に関する災害のリスクはあると思います。
ただ、都内に住んでいるときは災害について考えること自体が少なかったですが、小田原は自然災害が身近だからこそ考える機会が増え、災害に対する意識を高く持てている気がします。
また、地域のコミュニティもちゃんとしていて防災意識も高いので、その点は安心できますね。
あとは、個人で必要な物資は備えて、居住地のハザードマップなどの確認をするという形です。
番外編:住んでみて気がついたこと
ヨコヤマさん:
朝にまちに立ち込める温泉のかおりだったり、雨上がりのにおいから自然を感じたり、夜に海で見る星がきれいだったり、山や田んぼの色が日々変わっていく姿だったりと、五感が刺激される場所だなぁと感じました。水路が好きなので、田植えの時期に水路に水が流れているを見たり聞いたりすると季節感じられますね。
流星群も家のベランダから見ることができます。
移住を検討されている方に一言
モチヅキさん:
「移住」と聞くと、覚悟が必要なように感じますが、小田原は覚悟しない移住ができます。
都内の生活の延長線上での移住ができると思います。住み方の幅が広いまちだと思いますね。
ハタさん:
「移住」というより「引っ越し」感覚で来ることができます。
コミュニティは変えずに、住む環境を変えられるというのはいいですね。
ヨコヤマさん:
まったく構える必要ないです。のんびりしていて、楽しいことがいっぱいの素敵な場所だと思います。
イベントの概要はこちら
移住セミナーは有楽町の会場とオンラインの同時開催となります。
ここがポイント!
- 先輩移住者による小田原ライフ紹介。先輩移住者の自宅から生配信
- 仕事や環境など、移住の「9つの課題」の解消します
- 昼:キャンプ、夕方:自転車で自宅へ 小田原の1日を紹介
移住の「9つの課題」とは?
先輩移住者どのように課題を乗り越えてきたのか、実体験を交えてお話します。
- 情報の集め方
- 移住後の仕事
- 物件の探し方
- 移住後、休日の過ごし方は変わる?
- 生活費はどうなる?買い物はどこで?
- 周りの人の理解・反応
- 移住後の知り合い、交友関係
- 子育て環境
- 安全、治安、災害
対象
小田原暮らしに興味のある方など
参加方法 ※事前申込制
(※セミナー会場は、限定15名(先着順)、オンライン参加は、定員なし)
日時
※セミナー終了後、市職員との個別相談会も実施(先着順・定員になり次第終了)
個別相談会は午後1時30分〜(※開始時間が前後する可能性があります。)
オンラインの個別相談の方には後日相談用のURLを送付します。
場所
〒100-0006 東京都千代田区有楽町2丁目10-1 東京交通会館内
オンライン:zoomを利用
参加費
※zoomの利用にかかる通信料等はご自身の負担となります。
内容
移住前の課題、移住後の課題について先輩移住者のありのままの意見を伺います。
共催
(東京オフィス2021年第193回ふるさと暮らしセミナー)