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移住

2023.02.13

【mi's navi】移住者さんたちから見た、新しい"小田原の姿" 小田原オススメおしゃれスポット vol.1

"おしゃれな街"というと、みなさんはどんな街を思い浮かべるでしょうか?
憧れのブランドが並ぶ街、個性的な古着やアンティーク店の多い街、かわいい雑貨が揃う街、人によって様々だと思います。
でも、それぞれの人たちにとっての「おしゃれ」な場所やお店があり、その存在があることで、街自体も魅力的に見えてくる。
…というと、都心に近いエリアの話と思いがちですが、最近の小田原のお店の雰囲気やそこに行き交う人の姿を見ていると、ここも少しずつそんなところになりつつあるような気がしてきます。
それは、近年増えてきた移住者のみなさんが、地域にお店を開業したり、お気に入りの場所を見つけたりしながら、その視点から"小田原の素敵さ"を開拓、広めてくれているからかもしれません。

「おしゃれ」というと、漠然とした言葉ではありますが、つきつめれば、その場所やお店らしさ、こだわり、世界観ではないでしょうか。
その、ひとつひとつの「世界」×「小田原」の混ざり合いが、どんな相乗効果を生み出しているのか。
みなさんのオススメのスポットをうかがうことで、もうひとつの新しい"小田原の姿" を垣間見ることができればと思っています。

「自転車の素材が好きだから」「生地が好きだから」自然とこのかたちに。/ toko gunung (トコ グノン)

移住者さんおすすめスポット1

「toko gunung(トコ グノン)」は、自転車のパーツ・床材・その他のユニークな素材…いわゆる"アップサイクル素材"をメインとした異素材組み合わせの雑貨等をつくる、山本敦さん のブランド「gunung(グノン)」の発信場所兼ショップ。
同時に、奥さんの順子さんの洋服ブランド「gunung-life(グノン ライフ)」のアトリエでもあります。
洋服の素材はアップサイクルではありませんが、その端切れで、コースターやマスク、ミトン、巾着などの小物をつくるのが、順子さんの基本スタイルでも。

「gunung」の名前は、2001年に千葉で誕生。
最初は、順子さんの布もののみの展開。2004年に敦さんも制作を始めましたが、しばらくは2人ともサラリーマン、副業としての活動でした。
2008年に2人で千葉からUターン(敦さんは小田原出身)、南足柄にアトリエを移したことを機に、本業としての活動をスタート。2020年、小田原市栄町に今の「toko gunung」をオープンしました。
とかく注目されがちな"アップサイクル"については、「今の言葉」と言う順子さん。
「私たちは『自転車の素材が好きだから』『生地が好きだから』、自然とこのかたちになったんです」 シンプルに「もったいない精神」からの取り組み。 貫いているのは、"自分たちの好きなものをつくる"というスタンスです。
「自分たちの"これ好きだな"の素材をかたちにしていくことで、また生活の中で再利用され、循環していったら嬉しいなぁ、という気持ちが強いです」
DATA
「toko gunung」
小田原市栄町3-22-8
営業 : 不定休(要インスタグラム確認)
https://www.instagram.com/toko_gunung/

sent. 秦美咲さん

おふたりの個性が光った素敵なアイテムが並ぶ、コンパクトながらも居心地のよい店内。たまに開催される企画展も要チェックです!

元お豆腐屋さんの建物を、紅茶工房兼カフェとして再活用/ TEA FACTORY 如春園

移住者さんおすすめスポット②

紅茶を自園自製し、卸販売していた小倉友哉・純子夫妻が、板橋に"カフェ兼製造販売場所"を開くことになったのは、お茶の機械を移動する必要があったことと、元お豆腐屋さんである古民家に出会ったことがきっかけ。
立地も規模感もほどよく、また趣ある雰囲気は、スペースを活用してのカフェの展開にも可能性を感じました。

とはいえ、カフェの運営は初めて。
お茶のメニューだけでは集客に弱い面を感じていたため、西湘地域ではあまりなかった"南インドカレー"に新たにチャレンジ。
「紅茶の産地であるインドやスリランカは、カレーの国でもあるから」
今ではお茶屋ではなくカレー屋さんと言われているくらい、お店の代名詞になっています。
またお茶に合わせて作った自家製スイーツも人気です。「感動して再訪する方が結構いらっしゃいます」
営業開始後に寄贈されたピアノでライブも開催。
「どうせやるんだったら、自分たちの好きなことをやりたい」 お茶やカレー、スイーツ、音楽などいろんな好きな人々が集う憩いの空間となっています。
DATA
「ティーファクトリー如春園」
小田原市板橋636
営業 : 火~土(変動あり/要お問合せ)
https://www.joshunen.jp

旅する絵描き たなかきょおこさん

お茶はもちろん、プリンやタルト、そしてスパイスカレー、何をいただいても本当においしい。元お豆腐屋さんの好きな建物が素敵なお店になって嬉しいです。

装飾物というより、自分のつくりたいものを。「こだわりは、力まないことですかね」/シセロシスコ装飾

移住者さんおすすめスポット3

小田原城のお堀脇に佇む、金工アクセサリーのアトリエ兼ショップ。
オーナーの吉本繁さんは、二十数年前に大工から転職して金工作家に。
しばらくは、アルバイトをして仕事道具を揃えつつ自宅で制作、活動はイベント出店や展示、というスタイルでした。
ただ、その間も、今の店舗の場所にあった雑貨店に委託で作品を置かせてもらったりしつつ、ひそかに「ここでお店ができたら」と思っていたそうです。
そんな中、7年前にこの物件が空くことに。
「やっと出番がまわってきたんです」 待ち続けた、運命の場所。
1人でやるにはちょうどいい狭さも気に入っています。
つくる作品は、女性から見れば女性向け、男性から見れば男性向けにも思える、独特の世界観。
お客さんの男女比は半々くらいだそう。
「どっちがつけるとか、そんなに意識はしてないです」 アクセサリーの形式をとってはいるものの、装飾物というより、アート作品のような雰囲気も。
とらわれずにつくってます、と吉本さん。
「こだわりは、力まないことですかね(笑)」
2年前くらいからは、油絵作家としても一歩を踏み出しました。
好きな場所で、力まずマイペースに活動を続けています。
DATA
「シセロシスコ装飾」
小田原市城内2-16 奥津ビル 1階 100号室
営業 : 水木以外(変動あり/要お問合せ)
https://www.instagram.com/shigeru_yoshimoto/

元ADDress小田原ユーザー 吉田紗和さん

輪切りのレンコンやブタちゃんの鼻などをモチーフにしたかわいいアクセサリーがたくさんありました。身につけているだけで人との会話が弾みそうです。

「いいミュージックを聴きながら、美味しいコーヒーを飲んで、いい空間で、いい時間を過ごしてもらいたい」/ BLEU Coffee Stand and BAR

移住者さんおすすめスポット4

小田原の街なかにあって、どこか尖った空気を醸し出しているコーヒースタンド&バー。
お店のテーマは、"音楽好きが集まれる場所"。
「かつ、お酒が飲めて、美味しいコーヒーが飲める、がコンセプト」
そう語るオーナー・琴寄訓章さんは、地元で長年音楽活動をしてきた、知る人ぞ知る人物。
洋服屋さんとして15年働いていた経験から、内装デザインも好きでこだわりがあります。

そんなお店には、地元の人はもちろん、小田原市外からも音楽好きが集います。
琴寄さん本人が「音楽好きの出会いの場、情報交換、アンディー・ウォーホールのファクトリーのような場所になればいい」と言っていた通りの雰囲気にはなっていますが、"他から来た人の方がいいって言ってくれることが多い"ということが、少し気になってもいるよう。
遠方から来てくれることに感謝の気持ちはありつつも、「もっと地元に根付いていければ」という思いも。

コーヒー好きの琴寄さん、提供するのも、品質を誇るスペシャルティコーヒー。
「すべてを高いクオリティで。いいミュージックを聴きながら、美味しいコーヒーを飲んで、いい空間で、いい時間を過ごしてもらいたい」
提供する品物、場所づくり…こだわりは尽きません。
DATA
「BLEU Coffee Stand and BAR」
小田原市栄町2-12-46
営業 : 火~木 11:00-18:00 金・土 11:00-23:00
https://www.instagram.com/bleucoffeestandandbar/

ヘルシーエイジング料理塾ル・シャボテ 安間由香理さん

味わい深いコーヒーをいただけるスタイリッシュなお店のカンター。路地を見ながら座れば、ここは谷根千?それとも表参道?小旅行気分が満喫できます。

着心地がよく、色などで気分があがるような。「"毎日着たくなる服"を目指してます」/ gamin&gamine closet

移住者さんおすすめスポット5

折箱屋さんや老舗のお惣菜屋さんの並ぶ、庶民的な雰囲気の街角にオープンした「gamin&gamine closet」は、ミシンの絵の看板がノスタルジックな、アトリエを兼ねた洋服屋さん。

デザインから縫製、販売まで1人でこなす佐藤叔未さんは、地域で12年ほどお店を持たずに活動してきた実力派です。
「アトリエを持ちたい」という1つ目の夢を叶えた後、 昨年、「"アトリエ付き店舗"が出せたら」という夢も叶えました。

洋服をつくり始めたきっかけは、"着やすい服を自分でつくってみたい"という気持ちから。
「着心地が良くないと、毎日着たいと思えない。あとは色などで気分があがるような。"毎日着たくなるような洋服"を目指してます」
みんなが洋服を楽しめるように、また、顔の見える仕事に、というのもポリシー。
オンライン販売は、今のところやる予定はないそうです。
「お洋服買ってもらうことも大事なんですけど、顔が見れて、みんなが集まっておしゃべりして、楽しく帰ってくれるようなところであるといいなと思ってます」
DATA
「gamin&gamine closet」
小田原市本町2-2-21 川瀬ビル1階
営業 : 水・木・土(変動あり/要お問合せ)
https://www.instagram.com/gaminandgamine.closet/

REAUREAUCAFE 具志堅みかさん

まるで外国の小さなアトリエ。カラフルで気持ちよさそうな服はプレゼントにもよさそう!店主のよっちゃんがウエルカム全開で迎えてくれる、あったかい場所です。

"こうしたい"という方向は、お客さんがつくってくれる。「そっちの方が楽しみ」/ Mint Cocoa

移住者さんおすすめスポット6

小田原の歴史ある繁華街・宮小路の、中心ともいえる松原神社の真下(入口は反対側)にある 「Mint Cocoa」は、カフェというより"喫茶店"と言いたくなるような、どこか懐かしい雰囲気。
老若男女の常連さんが世間話を楽しみ、近隣の勤め人の方たちが定番ランチを味わう、地域の人におなじみのスポットです。

ただ、店長のまりさん自身、もともと「カフェをやりたい」という思いはなかったのだそう。
「好きだった、っていう方が近いかな」
きっかけは、駅前にあるジュエリーショップが、店舗内でカフェをやる人を探していたこと。
2年間そこで経験を積み、その後も、別の喫茶店の雇われ店長などをして、ずっとカフェに関わり続けました。

現店舗の開業は2013年。
「たまたまここの前を通りかかったら空いてたから、やってみようかなって(笑)」
すべて、自然の流れに身を任せるかたちで。
今後も"こうしたい"というのはないのだそう。
「それは、お客さんがつくってくれるものかな」と、コミュニティ空間のオーナーらしい笑顔。
「そっちの方が楽しみです」
DATA
「mint cocoa」
小田原市本町2-10-16 松原神社店子7.8
営業 : 日曜・祭日・8日以外
e-mail : cafemintcocoa@gmail.com

シンガーソングライター みちるさん

おばんざい定食がおすすめ。小鉢のお惣菜は一つ一つの味付けが個性的でバランスよく、まとまりがあって。まりちゃんのセンスの良さが表れていると思います

建物の歴史と、自分の"いい"と思う価値観が融合。「ゆったりした感じが新鮮に映るかもしれない」/ nico cafe

移住者さんおすすめスポット7

「小さい子供と行ける、美味しい、安心なものが食べられるカフェがなかったので。つくってしまおうと思ったんです」と話す「nico cafe」オーナーの和田真帆さん。
築100年ほどの元建具屋さんの建物を、約10年前、飲食店へと改装しました。
それも新しくするのではなく、"もとのかたちに近づける"スタイルでのリノベーション。
「建物の持つ歴史と、自分が"いい"と思う価値観を、融合させたお店にしたくて」
都内にも古民家カフェは多くありますが、狭かったり、数年で終わってしまうこともあり、残念に感じていました。
「この辺なら、建物も大きくて、ゆったりとしたワサワサしない感じが、お客さんには新鮮に映るかもしれ ません」
2階のスペースでは、ハンドメイド品や古道具も販売。
「ここにしかないものはなんだろう?」と常に考えているそう。
"かっこいいもの"も"変なもの"も好き。「それが頭の中でごちゃまぜになってると思います (笑)」
これからも、飲食メニューや内装なども含めて、少しずつ進化や変化をし続けられたらいい、と話します。「結構思いついたらすぐやっちゃったりするタイプなので。何が起こるかわかりません」
DATA
「nico cafe」
小田原市栄町2-15-26
営業 : 年末年始以外無休
https://www.instagram.com/nico_cafe/

RYOKAN PLUM 梅宮勇人さん

ここでしかみたことのない空間で、小田原ならではのカフェだと思います。食事もどれもおいしい!おすすめは世界一のから揚げです♪

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